コラム

2015.12.21

第16回 多摩川の出会い ~鯉は恋~

JPN株式会社 日沖清弘

師走に入って年の瀬が近づいてくると、何かと慌ただしい毎日である。

この時期になると新聞、テレビで一年を振り返っての10大ニュースは何かというような報道が流れる。

私もこれに合わせてみると仕事を含め色々なことが有ったが、その一つ、あれはどうしたのだろうと思うことがあった。

 私は多摩川に近い大田区矢口3丁目に住んでいる。この地に引っ越してきたのは13年前だ。自宅から多摩川までは歩いて5分ほどの所で、多摩川大橋とガス橋の中間辺りである。

自宅から会社にも近い、便利であるが運動不足になる。そこで毎朝5時半過ぎから多摩川の土手を30分程度、散歩やジョギングをしている。11月中旬から2月末までは夜が空けるのが遅くなって中断しているが3月に入ってまた始め、これを13年続けている。

ガス橋まで走ってUターンして戻ってくる運動コースの楽しみの一つが、多摩川に泳いでいるオレンジ色した緋鯉に出会おうことだ。何10匹かの真鯉に囲まれ一匹だけ泳いでいる。その華麗で優雅な泳ぎは何とも言えない。深い所にいて見えないときでも手を叩くと、水面から口を開けて寄ってくる。緋鯉だからメスにきっと違いない、私はこの鯉を「姫」と呼んで手を叩く。

毎年、いつも毎朝この光景を楽しみにしていたのだが今年は年初めから一度も会うことなく年末を迎えてしまった。

12月20日の日曜日は青空が広がった穏やかな朝だった。遠望には富士山が雪化粧してくっきりと見えた。どことなく哀愁が漂う多摩川の光景であった。

遠く離れた所で、あの鯉が元気にいるのであれば来年3月の水温む頃に、戻ってきて、またあの華麗な泳ぎを見せて欲しいものだ。

2014年撮影                               2015年12月20日撮影

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